ごあいさつ

みなさん、こんにちは。大阪日伊協会の沖中です。

2023年11月16日開催の大阪日伊協会2023年度臨時総会において、会員の皆様のご承認を得て大阪日伊協会の解散が決議されました。誠に残念ながら11月16日をもって大阪日伊協会は解散となり、67年間の活動に幕をおろすことになりました。
長年にわたり協会を支え、ご支援、ご協力を賜わりました全ての皆様に心より御礼と感謝を申し上げます。

大阪日伊協会の発足は1956年4月。朝日放送2代目社長飯島幡司がローマ法王ピオ12世を前年に訪問したことを機に誕生した「日伊両国間の文化と経済の交流を促進し、両国人相互間の理解と親善に寄与すること」を目的する団体として、様々な活動を行ってまいりました。
発足当時は、大阪にはイタリア領事館やイタリア政府直営の文化機関も無い時代でした。そんな中、財界や大学の先生方のご協力を得て、発足から3か月後となる1956年7月にイタリア語講習会を開講し、対面での教室は1987年まで、通信講座は1979年から1989年まで、合わせて33年間にわたって講座を実施しました。
1981年には大阪日伊協会の働きかけが実り、大阪・ミラノ姉妹都市提携が実現しました。2012年まで約30年間、大阪日伊協会が主体となり大阪・ミラノ両市の文化・経済発展の為、尽力いたしました。
また協会主催のイタリアへの旅行ツアーも積極的に行い、姉妹都市提携後は大阪・ミラノ文化交流使節団派遣ツアーと題して現地での更なる交流に努めました。
会員様との交流では、発足翌年1957年からは各分野の著名な専門家を講師に招いて「イタリアの知恵」と題した講演会がスタートしました。「イタリアの知恵」は5年間で7回開催され延べ約7,000人に受講者いただきました。「イタリアの知恵」の企画は「日伊経済シンポジウム」など形を変えながら、1996年まで約40年間続きました。
1997年「イタリアの知恵」の流れをくみ、講演会と昼食会を組み合わせた「インコントロ・ビメストラーレ」がスタート。2か月に1度の出会いを意味するこのタイトルは、当時の在大阪イタリア総領事の命名だったそうです。「インコントロ・ビメストラーレ」は2015年度まで19年間続き、約6,000人のご参加をいただきました。

発足から60年朝日放送が運営してまいりましたが、2016年からは運営体制を朝日新聞社、京阪ホールディングス、ロイヤルホテル、朝日放送の4社で各2年間の持ち回りと変更し、各社オリジナルの企画を食事会と組み合わせた「インコントロ」がスタートしました。
2022年より朝日放送が再び幹事を務め、2023年9月12日に大阪中之島美術館にて、8年間で22回目、最終回となる「インコントロ・フィナーレ」を開催いたしました。

海外の情報に接することが難しい時代に協会はスタートし、グローバル化が進み価値観も多様化していく中、様々な活動を通して日伊の親善に尽力してまいりました。日伊交流のハブ的役割を果たし、日伊友好の絆を支えることが出来たのではと思っております。

長年にわたりご参加いただきました会員の皆様、講演や演奏などゲストとしてご協力をいただきました皆様に、心より御礼と感謝を申し上げます。
日伊友好の灯は必ずや次の世代に受け継がれていくと確信しております。
ミラノ・大阪、イタリア・日本の友好は不変であり、今後の両国の更なる友好発展を祈っております。

2023年11月
大阪日伊協会会長 沖中 進

ページ上部へ